2012/06/23

慰霊の日に想う

毎年、この日にいつも思い出すのは
縁あって知り合った、とっても頑ななオバァ。

絶対に宮古方言しか話そうとせず
いつも硬い表情で
特に本土の人間を心から警戒していたオバァ。

何とかして打ち解けたくて
何度も家に足を運んで

壁にかけてある二人の男性の写真を指さして
「だいずぞーきびきどぅんさいが!たーやが?(すっごくカッコイイね!誰なの?)」と聞いたら

その時だけは硬い表情が和らいで
「ばがうやとぅ、ばがびきどぅんさい(自分のお父さんとダンナさんだよ)」と答えてくれた。


その時は本当に無口で気難しかったオバァも
60数年前はきっと
慎ましく静かな新婚生活を楽しんでいただろうに。


そして

もう一人の笑顔が絶えなかったひとり暮らしのオバァは
爆弾でもげた片手のために真夏でも長袖を着て
「今が笑える世の中さ」といつも笑っていた。


サトウキビ畑の向こう
海のかなたにあるはずの永遠の世界にいってしまった
若いままのご主人達を想いながら

また今日の日を迎えていた


“ばっしらいんゆ(忘れられないよ)”



オバァの声は
思い出の中に住むご主人の事を言っていたのか

それとも
鉄の暴風が吹き荒れた日々の事を言っていたのか


二人共、もう鬼籍に入ってしまい
愛しい人の元に行ってしまったから

今となっては
聞くすべもないけど。


160978088_89.jpg


 この先に見えるのが旧日本軍基地だったそうです。
       今は自衛隊基地になっています。

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当時、通ってたオバァの家に掛かっていた
       靖国神社の額縁と遺影。
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